第八回公開研究会のご案内【ZOOM配信】

2020年08月30日

第八回パブリックヒストリー研究会のおしらせ

テーマ「古代世界とパブリックヒストリー/デジタルヒストリー」


 現在、古代世界への接近は、古典史料の日本語訳や、オンライン上のデータベースが充実してきたことで、学部生から一般においても容易になりつつあります。また、映像・ゲーム・漫画・歴史実践といった古代への「入口」もここ数年拡大傾向にあり、これらの受容研究も国内外で盛んです。第八回パブリックヒストリー研究会は、日本国内の映像・ゲーム・漫画といったポピュラーカルチャーでの「古代世界」像の現状や、史料のデジタル化プロジェクトの実例について皆様と共有し、議論を深めていきたいと考えています。


日時:9月16日(水) 13:00〜16:00

会場:ZOOM配信 ※限定公開。視聴希望の方はこちらのGoogleフォームにご連絡をお願いいたします。配信先URLを記載したGoogleドキュメントをメールにて返信いたします。

報告①: 増井洋介(新潟医療福祉大学図書館勤務)

「日本のポピュラーカルチャーにおける「古代ギリシア」」 13:10〜13:40

「古代ギリシア」を扱った日本国内の漫画・アニメーション・ゲームは、ここ数年で増加した。これらは歴史(学)への入口となっている要素があるものの、商業化や「わかりやすさ」に起因する問題も表に出つつある。その一方で、古典文献やパピルスといった史料をもとに歴史を実践するものも見受けられる。本報告では、ポピュラーカルチャーにおける古代世界像に関わる現状整理と、パブリックヒストリー的な立場からの応答の可能性について考えてみたい。

報告②: 宮川創(関西大学 アジア・オープン・リサーチセンター「KU-ORCAS」 ポスト・ドクトラル・フェロー)

「ローマ・ビザンツ期エジプトのデジタルヒストリー」 13:40〜14:10

発表者は、ドイツ研究振興協会(DFG)のコプト語で書かれたローマ・ビザンツ期エジプトの修道院長の手紙のデジタル化プロジェクト、および、全米人文学基金(NEH)とドイツ研究振興協会共同の、コプト学の諸DHプロジェクトの共同作業促進を目的とするKELLIAプロジェクトに携わってきた。本発表では、これら2つを軸にローマ・ビザンツ期エジプトのデジタルヒストリーの動向と諸プロジェクト間のコラボレーションについて論じる。


   •修道院長の手紙のデジタル化プロジェクト (ドイツ研究振興協会特別研究領域SFB1136のサブプロジェクトB05)https://www.sfb1136.uni-goettingen.de/

   •コプト語訳旧約聖書デジタル・エディション・プロジェクト(提携プロジェクト) https://coptot.manuscriptroom.com/
   •KELLIAプロジェクト https://kellia.uni-goettingen.de/index.html


コメント: 遠藤直子(東北大学) 14:10〜14:40

司会: 柳原伸洋(東京女子大学、アウクスブルク大学)

ライブ配信担当: 福島幸宏(東京大学情報学環)

報告・コメント後に休憩時間(15分)を設け、その後全体討論(1時間程度)を行います。